噛みつきコウちゃん

父は短気で頑固。母はうつ。父が80歳から飼い始めた柴犬は噛みつき犬。足一本でがんばります。

犬の車椅子をつくる DIY

昨年の秋、日本に甚大な被害をもたらした台風がきた朝、コウは両親が玄関ドアを開けっぱなしにした瞬間に家から脱走して、家の前で交通事故事故に遭ってしまいました。私が駆けつけた時は、雨に打たれたコウはぐったりとしていました。車にぶつかった時でもコウは、道路から運ぼうとした父を激しく噛んだそうで、父の腕からは血が出ていました。ぐったり横たわるコウを早く病院へ連れていかねばと、私の夫にも手伝って貰ってかかりつけの獣医師に行くと、ここでは処置できないからと、他の病院へ行くことになりました。これから大型の強い台風がやってくる土曜日に、救急で見てくれる病院がありました。

 

レントゲンをとってもらうと、背骨が真ん中で脱臼していました。

酸素室に入れてもらったのですが、台風で停電した場合はどうすることもできないと言われましたが、心配性の父と母にはその事を告げず、洗濯機の中にいるかのような豪風雨の音を聞きながら、停電しないことを祈るばかりでした。朝を迎えると、台風一過の空は、どこまでも青く澄み渡っていましたが、それとは対照的なコウのダメージが痛々しく、空が青いほど辛く感じました。幸いにも、停電は免れて、施術は成功しましたが、背骨脱臼による骨髄損傷の可能性は高く、手足に麻痺が残るかもしれないということでした。

何はともあれ、命が助かったことに感謝です。

 

手術後はとにかく安静。しかし、噛みつきコウちゃんは、恐怖のせいか、ますます噛みつくようになってしまいました。

エリザベスカラーを付けているうちはまだ両親が世話できたのですが、カラーを取り外すされると、ひどく凶暴になるので、私の家で預かることにしました。

 

この時、コウをどのようにして静めたかは、後日書くことにします。

 

背中の痛みも無くなってきた頃、寝たきりのコウの姿勢を改善してあげるために、車椅子的なものを作ってみることにしました。

 

ホームセンターで売られている「Yazaki の イレクター」という組み立てパイプで作ってみました。

 

寝たきりのコウが、立った気になれて 笑顔になりました。

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初めての車椅子製作 後ろ足は全く動かないので、マットの上に載せているだけ

横たわっているコウに、この車椅子を見せると、立ち上がろうとします。おむつ替えで体を触ろうとすると噛み付くコウも、車椅子に乗る時は喜んで抱っこされます。

 

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後ろ足のマットも胴体と同じ高さに吊り上げて、より歩いている姿勢に近づけてみました

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体を支えるシートを一枚の布で作り、足を出す穴を作ってみました。より立っている感じに。

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オムツを交換するために、胸と後ろ足の部分を分けてみました。後ろ足を乗せる部分はタオルで作ってみましたが、足を入れにくいのと、オムツ交換がしにくいので、修正です

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後ろ足を入れやすく、オムツ交換をしやすいように、後ろ足の部分をロープに修正したもの。肌に触れる部分には、吸水性のあるシートを撒きました。この写真にはありませんが、下側のフレームにおしっこシートを貼るとオムツを外した時におしっこを受け止めてくれます。

パイプと体を支える部分を改良し、これに載せておむつ替えが出来るようにすると、だいぶ楽になり、コウも乗った時にウンコもするようになりました。

 

全く動かず、反応すらしなかった後ろ足も、これに乗せた時にマッサージをしていたら、ピクピクと動くようになったのです。

 

しかし、この車椅子、前に進むことができません。タイヤではなくキャスターなので、後ろにしか進めません。それでも、後ろに進めることがわかったコウは、後ろに進んで行きます。動きたいのですね。

 

こうなったら、ちゃんとした車椅子をプロにつくってもらいましょう。

 

いよいよ明日、厚木まで、作りに行ってきます。